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アニマルセラピー

「人間になれました・・・」

秀代さんは、いつもきれいにお化粧をされた、もうじき90歳になるとは思えな い、とても若々しい方です

子供ができなかったので、60歳前に連れ合いを亡くされてからは、ずっと一人 で暮らして来られました。

これといって特別な障害はお持ちでないのですが、最近やや足元頼りなくなって きて、趣味で通っていた老人会の短歌の会にも行けなくなり、「このまま家に おったらボケるかもしれん。」と言ってデイケアへ通い始めたハツラツおばあ ちゃんでした。

ミントをデイルームに初めて連れて来た日、秀代さんはいきなり部屋を飛び出し ました!

幼い頃に咬みつかれて以来、犬が恐くてたまらなかったのです。

職員の説明と付添いで落ち着かれた様子でしたが、ニコニコと愛想はしてくださ るものの、ミントが動く度に少しおびえた様子を見せる秀代さんに、申し訳なく て、傍に行かないよう、ミントの頭が秀代さんの方を向かないよう、いつも気を 付けていました。

すると、日が経つにつれ、他の利用者のみなさんとふれあうミントを、「この 犬、吠えへんし、おとなしいねぇ。」「よお見たら、かわいらしい顔をしとる よ。」と、傍には寄れないけれど、やわらかい笑顔で見つめてくれるようになっ ていったのです。

秀代さんと出会ってから1年ぐらい経った頃、ミントの股関節に先天性の異常が 見つかり、痛みとその治療のため、しばらくデイケアをお休みしました。

ミントと秀代さん調子良くなって、久しぶりに出勤したその日、傍を横切ろうとしたミントの背中 を、秀代さんが手を伸ばし、すーっと撫でながら、「痛かったろうね。でも治っ てよかった・・・・また会えてうれしいよ。」と声をかけたのです。

「あぁ、私、今生まれて初めて犬にさわったよ!!」


ミントを撫でた両手を胸の前ですり合わせながら、秀代さんは満面の笑顔・・・ そして涙ぐんでいました。私も、まわりのスタッフもビックリ、でも、とっても うれしかった・・・

その翌週のデイケアの朝のミーティングで、秀代さんが「ミントちゃんに贈りた いものがある。」と言って、自作の短歌を披露し、こんなお話をしてくださいま した。

「亡くなった主人は、犬でも猫でも動物が大好きな人でした。犬を怖がる私は、 主人からいつも『犬猫を愛せないやつは人間じゃない。』と言われて、惨めな、 やるせない思いでいたんです。でも、先週、私は生れて初めて犬に触ることがで きました。89歳の今、『私はやっと人間になれました。』と、主人の仏前に報 告できたんです。これも、ミントちゃんのおかげと思い、ひとつ、ミントちゃん に歌を捧げたいと思います。」

『盲導犬 ミントの頭 なでた手や 眺めつ忍ぶ 亡き夫の顔』

(お年寄りの間では、「働く犬=盲導犬」となってしまうことが多いようです。)

秀代さん直筆の短歌 アニマルセラピーでは、犬の嫌いな人には絶対にさわることを強要したり、傍へ 行って積極的に慣らすようなことはしません。自分が嫌いでも、他の方が触れ 合って楽しんででいる様子を見るのは心地良いことが多いので、「絶対に傍には 行かない」ということを保証して安心していただき、嫌でなければ他の方と犬が 触れ合うところを見ていただく機会を作ることで、自然になじんで慣れていただ くことができます。

怖くて仕方なかった犬が、慣れればかわいくてかわいくて仕方がなくなる・・・ なんてこともよくあります。

犬と人の絆は、トラウマになる様な事態さえ起こらなければ、やはり、自然なも のとして存在するのだな、といつも実感しています。

*写真は、やや緊張した面持ちで、ミントを正面から撫でようとしている秀代さ んと、秀代さん直筆の短歌です。

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