佐賀のペット便利帳:犬の飼い方、健康管理など HOMEサイトマップお問い合わせ

いぬらいふ・ねこらいふ:人と動物の生活応援サイト

トップページアニマルセラピーアニマルセラピー vol.3

アニマルセラピー

「チュウさんの犬」

チュウさんは、80代の小柄なおじいさんです。
体の動きに不自由なないのですが、認知症のため、食べること以外はひとりでは 何もできず、いつも同年代の奥さんに付き添われてデイケアを利用していました。
どこで何をしていても、奥さんの姿が見えなくなると急に不安な表情になり、
「ばあさんは・・・、ばあさんは・・・・」と後を追って探し始めます。
「○ンパース(紙オムツ)当てて、これやからなぁ。大きなヤヤコ(赤ん坊)抱 えとるようなもんやで。かなわんなぁ・・・」
奥さんはいつもため息をついていました。
それ以外は、自分から他の人に働きかけることも無く、自分の名前も、自分の居る場所も、さっき食べたばかりのごはんのことも忘れて しまって、いつも無表情にうつむいてちんまりと座って過ごしているのでした。

そんなチュウさんが、ミントの姿を見つけると、とたんに顔中をクッチャクチャ にして笑いながら立ちあがり、
「こっちへ来な、こっち、こっちやで・・・」と手招きして呼びよせようとします。
尻尾をブルンブルン振って寄ってくるミントに抱きつき、頬ずりして、
「よっしゃ、よっしゃ、賢いぞ。・・・ありゃ〜、チューされたわ〜。」と大は
しゃぎ、まわりはみんなの笑顔でいっぱいになります。
他の利用者から、やや子供扱いされていたチュウさんですが、
まだ誰もなじめずおっかなびっくり接していた大型犬のミントを引き寄せ堂々と
扱う様は、そんなチュウさんに対するまわりのイメージを一新させました。

そして・・・

「昔、わしが小さかった頃、家が鶏舎やっとって、番させるのに大きな犬がいっ ぱいおったんや。こいつ(ミント)とも一緒によう遊んだんやで。すもうとったり、背中に乗った
り、一緒に寝たりもしたんや。こいつとわしは、兄弟分や、なぁ。」
それまで誰も聞いたことのない思い出話でした。

ミントはチュウさんの記憶の扉をノックしたようです。

「なぁ、おまえ、ホンマに大きゅうなったなぁ・・・。さあ、ぼちぼち帰ろうかの。・・・・はいよ、ありがとさんよ。」
と、チュウさんは、私の手からミントの引き綱を抜き取って立ち上がり、そのま まどこかへ行ってしまおうとするのでした。
「じいさん、待ってぇな!」
あわてて後追いするおばあさん。・・・・あれれェ!?
写真は、みんなで花見に行った時のものです。
車いすを押しながら外を歩くと、周りの人はさりげなく目をそらして通り過ぎる
ことが多いのですが、こうして犬を連れて歩くと、みなさん笑顔を向けてくださいます。
「ええ犬やなぁ。」・・・と声掛けられて、「そやろ。」と自慢げなチュウさん です。
 
Sponcered by From A Village Co., Ltd
[お問い合わせはこちら] [会社案内]