アニマルセラピーって何だろう?
動物たちの癒しのちからで
ふわふわして、なめらかで、抱くとあったかなそのからだ、
愛情と信頼に満ちた愛くるしいまなざし、
ちぎれんばかりに尻尾を振って、はしゃぎ、甘えるその姿・・・・
犬と暮らす人なら誰でも、すっかりその虜にされてしまっていることでしょう。
動物の持つこの癒しの力を医療や福祉の現場に役立てようという「アニマルセラピー」がマスコミなどでも話題になることが多くなりました。
ボランティアの率いる犬や猫たちが、病院や施設を訪れて、病や障害や寂しさに苦しむ人達に、笑顔と、楽しさと、希望を運んできます。
ほとんど笑顔を見せたことの無い方が、犬とふれあい満面の笑顔・・・
寝たきりだった方が、ワンちゃんに会いたいとベッドから離れて・・・
猫をなでようとして、動かなかった手に力込め差し出そうとしている・・・
言葉を失った方が、犬の名を何度も呼び手招きしている・・・・
実施するのは大変なこと
まるで奇跡の「療法」のようにも言われる「アニマルセラピー」ですが、安全に、楽しく活動するために、同伴する動物や飼い主が、裏でどれほどの時間と手間をかけ配慮を行っているかは、実はあまりよく知られていませんね。
同じように、心と身体の癒し効果を持つと言われる「音楽療法」や「園芸療法」などに比べて、「予測のつかない動きを伴う、感情を持った生き物」が使われるので、それでしかもたらされないすばらしい効果もある代わりに、配慮すべきこともいろいろとっても多くて、実はとっても大変な「療法」なのです・・・
「アニマルセラピー」とは
一般には「アニマルセラピー」と呼ばれていますが、実は、これはマスコミによる造語で、正しくは
- 「アニマル・アシステット・セラピー(動物介在療法)」
- 「アニマル・アシステッド・アクティビティー(動物介在活動)」
の二つが正式な呼び方です。
「動物介在療法」は、医療としての「療法」で、医師や、作業療法士、理学療法士などの人間の治療の資格を持った専門職が、その治療手段として犬とのふれあいを使うものです。
それに対して「動物介在活動」は、ボランティアが犬を連れて施設を訪れ、対象者とのふれあいの場を持って楽しく過ごす・・・というような「レクリエーション」活動です。
活動に使う動物に必要なのは・・・
「療法」も、「活動」も、どちらも心身に傷や障害を持った方達が対象になりますから、使われる動物には、病気を感染させる可能性がないと証明されていること、清潔を保っていること、しつけなどが行き届いていて、連れて来る飼い主に完全な行動管理ができることなどの条件をクリアしていることが必要とされます。
また、何よりも大事だと言われているのは、「その動物に、活動に参加する性格の適性があるかどうか」ということ・・・つまり、活動に参加するワンちゃんたち自身が、対象者とふれあうことを楽しんでいるかどうか・・・ということです。
人はなぜ、動物に癒されるのか?
それについて、こんな説があります・・・
大昔、人間がまだ狩猟に頼る生活をしていた頃から、犬との関わりは始まっていました。
人間と共に暮らし、食べ物の残飯などにありつき寝床を確保するかわりに、犬たちは怖い動物の襲撃から身を守るための番犬の役を果たしていたのです。
犬たちの緊張した様子は、何かの危機が迫っていることを示し、反対に、犬たちの安心してくつろぐ姿には、人間も安全であることを感じ取ってくつろぐことができていたのです。
人間が、動物の安らぐ姿に癒しを感じるのはこの名残だと言われています。
つまり、動物自身が癒され、安心し、くつろいで、あるいは喜んでいる状態でなければ、接する人間が癒されることはないのです。
人と動物双方の幸せのために
ですから、活動に使われる動物のことを「かわいそうだ。」とおっしゃる方もあるようですが、それは違います。
活動を楽しんでいる動物しか、この活動には使えないのです。
動物を人間の幸せのために"使う"のではなく、動物と人間双方の幸せを実現することこそが、本当に効果のある活動となるのです。
「動物介在療法」や「動物介在活動」には、様々な動物・・・犬、猫、ウサギ、豚、ウマ、ラマ・・などが使われますが、どの動物についても見失ってはならない大切な点です。
日本では、この活動を行うための公的な資格制度は今のところありません。
それでも、いくつかの団体が独自に、参加動物と飼い主の必要条件を基準化して、そのための試験などを行っているのですが、その中でも、この「動物の適性」は、どの団体においても最優先してチェックされる項目となっています。
活動の現場から

ゴールデンレトリーバーのミントと
トイプードルのクッキー
さて、こうしてお話しさせていただいているワタクシですが・・・自己紹介が遅くなってしまってスミマセン。
改めて、みなさん、はじめまして♪「まある」と申します。
私は、作業療法士というリハビリテーション医療の専門職をやりながら、2匹の飼い犬を連れて自分の職場で「動物介在活動」を行っています。
パートナーは、9歳のおばちゃんゴールデンレトリーバー「ミント」と、2歳のおてんばトイプードル「クッキー」です。
老人施設に勤めているのですが、犬たちも同伴出勤でがんばってるんですよ。
毎日、本当にいろいろな出会いがあり、泣いたり、笑ったり、怒ったり、考えさせられたり・・・・
これから、そんな犬たちと過ごす施設の日常の出来事をみなさんと一緒にじっくり、まったりと味わいながら書き綴ってみたいと思っています。
これから、どうぞよろしくお願いしま〜す♪
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